いよいよ、FIATのレストアも大詰めにはいります、これから配線を繋いでいきますが、取り外して、かれこれ10年以上たち、資料も無く大丈夫かと思ってましたが…配線図がありました‼️これはありがたいです、しかし配線の色やヒューズボックスでの配置などが違います、しかしあるだけありがたく組付け作業をしていきます。
2つの配線図を使って配線を繋いでいきます
電装品の配線はとても気を使います、なぜかというと電気の流れは見えないからです、しかも繋ぎ間違えてショートでもさせたら、一瞬で配線や電装品を壊してしまします、最悪火災などが起きないように、一つ一つ確認しながら慎重にすすめていきます。
幸い自動車の電装は、どちらかというと得意な具類なので、どうにかなると思います。
車の電装は基本的に電圧計(直流V)を使って点検します
しかし今回はほぼ一からの配線となるので導通(抵抗(Ω))テストも使っていきます
フロントガラスに配線図を貼り付けてスタンバイです
フロントガラスに貼り付けてヒューズボックス内の配線を照らし合わせていくための用意です、配線を1本づつマーカーペンで消込ながら調べていきます。
どこから手をつけていこうか迷いますが、ひとまずは主電源の配線を配線図を使いバッテリーから追っていきます、ここでも1本づつ確認して印をつけてショートの対策をうちます
配線図を追っていき、わかるところは一つ一つ配線にラベルを付けていきます(どこに向かっていく配線か、例えばテールランプなど)、配線図を見ていると主電源、IG系統の2つに分かれているだけなので、このヒューズボックスの端子の位置はそれほどこだわらなくても、常時電源で動くところとIGONで動くところでヒューズの負荷を考えて組み付ければ組付けはできそうです
しかし今後のトラブル時配線図を見ながら修理をすと考えたら、なるべく配線図通りに戻していきたいと思います。
配線と言っても、この程度の量です、フロントはライトやウインカー、ホーンなど、あとは室内にブレーキスイッチにルームランプ、リヤは灯火類にエンジンの点火系と簡単な物です、いよいよの時は、配線を作り直せば良いか位の構造です。あとはバラバラの配線も系統別に配線カバーでまとめていきます。
配線図と配線を照らし合わせていきます
ネームプレートでどこに向かう配線という事を記入して取付けます、取外し時にこれでやっておけば良かった😅今頃感じてます、当初はマスキングテープにマジックで書いていたのですが、剥がれてる物や文字が消えたものなどで使えませんでした、そもそもこんなに時間が掛かるとは思っていませんでした、良い訳としては仕事が忙しかったのです😅
ヒューズボックスの状態は悪いです
腐食や錆などは電装品の大敵です、特にヒューズボックスでのトラブルは後に分かりずらいトラブルの原因になるので、ここは手抜きをせず少しでも緩かったり状態の悪いところは、しっかりと手直しをしていきます。
カプラーは接圧と腐食の状態などを点検していきます。特に溶けた所などがあった場合は接触不良の痕跡ですそのままにしておくと車両火災の原因になったりするので気をつけましょう。
カプラーは全てペーパーかけしてプライヤーで軽く潰して接圧を上げたり、配線の継ぎ手の部分はハンダを増やして断線の予防をしたりしていきます、ヒューズボックスは、全て配線図通り組み直そうと思います。
まずはエンジンを掛かるようにしてみて、配線を系統別に完成させていきます
発電をしたいので、まずはエンジンが掛かるようにしてきたいと思います。
10年振りにエンジンが掛かると思うとワクワクしますね、焦る気持ちを押さえて慎重に組み付けていきます
〖リヤ側にいく配線〗
- スターター
- ダイナモ
- レギュレーター
- コイル
- デストリビューター
- オイルプレシャースイッチ
- 灯火類
この中でエンジン始動に関係してくるのは、スターター、ダイナモ、コイル、デスビ、オイルプレッシャースイッチ、レギュレーターとなります。
この配線はヒューズボックスとメーターから室内のフロアーを通てリヤにいってます。
ダイナモ、イグニッションコイルに配線をします、どちらもヒューズボックスからイグニッションをONにした時に電源がきます、点検方法としてはIGをONにした時にバッテリー電圧がくれば正常です。
最初にバッテリー電圧を測定します、IGONで計測して電圧が極端に低下していれば、どこかで電圧降下(接触不良や抜け、配線の接続違い)が発生してます、再度点検が必要です。
デスビの配線はイグニッションコイルからきます、ここで点火に合わせてスイッチングします、エンジンルーム奥に見えている赤く塗装をしているのがレギュレーターです
イグニッションコイル電源(青〇)➱ヒューズボックスから
ダイナモの発生電圧➱レギュレーターで調整➱メーター(発電が行われたらジェネレーターランプ消灯)➱バッテリーへ充電
黄色〇がセルモーターの接続端子と青➱はオイルプレッシャースイッチの取付け部ですオイルプレッシャースイッチです、わかりずらいところにありますので、これは取り付け忘れそうな所なので注意です、エンジンがかかりオイルの油圧が上がると消灯します。
ヒューズボックスからリヤに行っているのは黄色枠の白いカプラーがリヤへいきます、また室内の配線はカバーを付けて綺麗にまとめておきます、
エンジン系の配線を配線図通り繋ぎました、スターターは回りましたがエンジンが掛かりません、まあ予定通りです👍そんなに簡単には掛からないでしょう
〖原因を探していきます〗
- スターターは回ります・・・イグニション~スターターは〇
- 燃料は直接つないでいるので問題なくキャブまでは来ています
- 圧縮は降ろす前まで掛かっていたので今回は大丈夫でしょう
- プラグ外して火花が飛んでません×
点火系ですね
- ポイントとディスキャップは新品に変えて、ポイントのギャップ調整もいつも通り調整しているので問題は無いと思うので
- 点火時期の調整も少しづつデスビを回しても変化がない
残りは一次コイルですかね、可能性でいくと配線が怪しいので一次コイルの電源から確認していきます。
一次コイルの、電源の入力端子にテスターを当てて電圧を計ります、正常であればバッテリ電圧が出ているはずですが0Vで電圧が来てません、配線の間違えか断線です。
※この測定時0.1Vなどの変な数字が出た時はショートを疑ってください。テスターから出てくる数字は小さな数字も見逃さないようにしましょう、意味があります。
ここの配線は簡単ですね、イグニッションコイルから出ている赤い配線(配線図では青)を追いかけるとヒューズボックスから真っすぐです、これはヒューズボックスで繋ぎ間違えか、接続ができていないかですね。
調べると配線が抜けていました。繋ぎ直すとバッテリー電圧が来ました、これで掛かるはずです。
バッテリーが弱いので電圧が低いですね、現代の車でこの電圧だとエンジンは掛からないかもしれませんね。
繋ぎ直してクランキングすると割と簡単にエンジンが掛かりました、10年ぶりに復活です、まるで生き物のように復活しました😀
この一生懸命掛かってる感じがとても可愛いです😅まだキャブも点火時期も調整が出来ていないので、こんな感じです、初爆さえあればどうにかなります‼️
ひとまずは、エンジンが掛かることが確認できたので、次の作業に進みます
デジタルテスターを一つ持っていると便利です。車両の簡単な整備でしたら高価な物は必要ありません。
リヤ側の灯火類の配線をしていきます
リヤ側灯火類は、テールランプ、ウィンカー、ストップランプ,ナンバー灯と別配線で手動式のバックランプとなります。
ここは当時写真を撮っていたので、そちらを参考に配線を繋いでいきます。
こちらもカプラーと配線の手直しをして取付けます
右と左で配線の色が違います、通常は同じ色だと思います、配線図でも同じ色です、ここは配線を追いかけて調べていきます。
テールランプにストップランプ点灯しました、薄っすら加減がレトロな感じで良いです😀
室内の配線はルームランプとブレーキスイッチの配線です
フロント側の配線を繋いでいきます
フロント側は配線の数も多く、少し時間が掛かりそうです
フロント側の配線の一覧です、こちらの配線をつないでいきます
- ヘッドライト
- スモールライト
- ウインカー
- ホーン
- ワイパー
- ウィンカーリレー
- ステリングスイッチ
- スピードメーター
- バッテリー
ここはそこそこ手こずりそうです
フロントの灯火類から繋ぎます
配線図を上半分にしていますが、フロントの灯火類は基本的にリヤと同一配線上にあります、また配線の長さなどからも推測できるのでここは問題なく繋いでいけそうです。
ヘッドライトの配線(シールドビーム)、スモールランプ、サイドウィンカーとなります。
問題なく点灯しました、しかし左のスモールが付かないのとロー&ハイのヘッドライトの切り替えができません。ロー&ハイはステアリングのスイッチで切り替えます、しかしステリングスイッチの内部の配線図とメーター内部の一番難しいところの配線図が無く、ここも一本一本調べていくしかありません。スモールは配線のアース不良ですぐに修正できました。
ショートを防止するために、電源とアースを振り分けて、配線を入れ替え、しながらどれが正しい組み合わせかを組み替えていきました。
スモールとウィンカーは同時点灯です、ソケットとリレーを一応点検しておきます。
スモール&ウィンカーの電源をみてみます
スモールからみていきます
電源を確認してみます、0Vで電源が来てません。
ヒューズボックスからスモールへ行く配線を探していきます、1本はダッシュボードにあるスモールスイッチと、あと1本はリレーから出力されます。
この配線です、
配線を繋ぎ変えましたが、まだ点灯しません、ソケットを点検しましたが、接触不良を起こす程の状態ではないようです、清掃と接点復活剤で処理していきます。
配線図をよくみると、アースがボディアースになっています、塗装をしたことによりボディアースがうまくとれて無かったようです、塗装を少し削ってアースをとると点灯しました。
ウィンカーが点滅しません
ウィンカーリレーが作動不良です修理をします
ロケーションはフロントフードを開けると中央ヒンジのステーに取り付けてあります、点検したところ、電源は来ていて『カチカチ』作動音はしています、しかし出力がありません内部の接点不良でしょう。
矢印の所が接点です、ここのコンタクトポイントを清掃します
カプラーなどの接触面は私の愛用のKUREの接点復活剤を使います
清掃をすると導通が戻りました
ウィンカーが点滅しました
ライトが点くと目覚めたようで可愛いです✨
エンジン調整を軽くしてみます、随分と調子も戻りました
点火時期はデストリビューターを感で回して、あとでドエルテスターを使ってみます、ポイントも目分量でキャブレターはいつもの、一杯締め込みから1回転半戻して、スロットルアジャストスクリュで回転を落とし、アイドルスクリュで一番調子の良いところをみつけるいう、いたって原始的な手法で調整しています。
どうにか、ある程度の所まではできました😀
配線図を1本1本消し込みながら接続をしていきました
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